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ReCODEプロトコルにまつわる困難とリスクについての考察

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”The End of Arzheimer's”「アルツハイマー病の真実と終焉」の ReCODEプロトコルをもとにした取り組み11カ月めとなりました Dr.BREDESENも回復困難というⅢ型です 待ち望んでいた”The End of Arzheimer's”の邦訳「アルツハイマー病の真実と終焉」が発売されて2か月経とうとしています。1年に近づく私たちの取り組みも最大公約数的効果の期間がすぎて、個人向けの最適化なしに前進は見込めない感じになっていましたので嬉しい イミングではありました。 知る人のないプロトコルをひっそりと実行して いくらかの改善はしていましたが 検査や専門知識の壁があり 踏み出せないままの次のステップ。 メディアで取り上げられたり 少しずつ知る人が増えていることで 勇気もわき、私たちには前進できる可能性が広がりましたし さらに 改善の可能性がある方への情報としても大きな意味があると思います。 しかしながら あまりにも無邪気に喜び過ぎたかもしれないと思う面もあり アルツハイマー病とどう生きていくか あまりにも過酷な選択   改善の可能性が提示されることによって 難しい選択を迫られることになるかもしれないという状況は ある程度予測していましたが 当事者、家族にとってかなり過酷なことになってしまったことに愕然としてしまいました。知ってしまった、けれど踏み込めない。やってみた、けれど挫折した。サポートのシステムが未熟な現在ではどうすることもできないのでしょうが・・・ 実体験を持つ者は、たぶんまだ多くないはずです。ReCODEプロトコル上陸に伴って直視すべきとなったリスクを検証、問題点がどこにあり その解決の可能性はどうなのか?ずいぶん迷い道を歩いてきた経験をもとに考えたいと思います。これから出会う方々が わからないまま尻込みをするのではなく リスクを知ったうえで納得して決断ができますように。そして、 将来 アルツハイマー病を「治療する」ことが当たり前になることを願いながら。 まず検査、そこで挫折の可能性 リスク:その1 検査難民でウロウロして結局始められない、その間に進行してしまう 病院のもの忘れ外来で

アルツハイマー病とどう生きていくか あまりにも過酷な選択

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”The End of Arzheimer's”「アルツハイマー病の真実と終焉」の ReCODEプロトコルをもとにした取り組み11カ月めとなりました Dr.BREDESENも回復困難というⅢ型です 待ち望んでいた”The End of Arzheimer's”の邦訳「アルツハイマー病の真実と終焉」が発売されて1か月経ちました。 メディアで取り上げられたり 少しずつ知る人が増えているのはとてもうれしいことです。 半面 これまで個人的に取り組んできた間に感じていた困難さがこれによってどれぐらい解決できるのだろうか?という疑問も感じています。 ReCODEに取り組むという選択そのものにあるリスクや取り組まないという選択の意味するところなどを 体験から考えてみたいと思います。 標準医療でできることと予後について 今のところアルツハイマー病に対する根治療法は存在しません Dr.「残念なことですが この病気は進行しますから、ポイントが下がったからとガッカリしないでください。うまく生活できているとおもいますよ。では、また次まで・・・元気でお会いしましょう」 残された時間をできるだけ有意義に では、その時間はどれくらい? 進行のスピードは個人差が大きいけれど、大まかに 過去の落ち具合から未来を予測することができる。 主人の場合 1年間での落ちがMMSEで約6ポイント 単純に計算して診断後5年で落命する予定となる。 初期の投薬 アルツハイマー病では伝達物質のアセチルコリンの生産が減ってしまっているので アセチルコリンを分解する物質の働きを止める 対症療法的投薬がされる。有名なのはアリセプト。他、ドネペジル、ガランタミンなど。主人は摂取し忘れが目で見てチェックできるリバスチグミンのパッチを処方してもらった。少ないながら生産されているアセチルコリンが分解されないため 脳内がアセチルコリンのプールの状態になり 伝達がスムーズになって、認知機能が回復する。アセチルコリンには神経保護作用もあるので 脳細胞の死滅もいくらか食い止めることができる。即効的に改善がみられる。 しかし  常にアセチルコリンで満たされた脳内では アセチルコリン受容体が過剰なアセチルコリンのために減っていき、

ReCODEプロトコル実践で出会う不思議:脳は多重ラビリンス

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”The End of Arzheimer's”「アルツハイマー病の真実と終焉」の ReCODEプロトコルをもとにした取り組み11カ月めとなりました Dr.BREDESENも回復困難というⅢ型ですが MMSE10ポイント近い逆転を経て 今なおゆるやかに回復が続いています 音読リハビリ中のことでした 「居丈高」 どうしても発音できない 「い、、いいいじょう・・・こう?あれ?」 「たけっきょ?あれ?」 「きょっきょっきょ・・・あれ?」 「い・たかたか???」 発音機能の問題かな? 「い・た・け・だ・か」音声を聞いて復唱して やっぱり発音できない 「い・たたた・じょう・こう・・・?」 と こ ろ が 「いたけだか」 ひらがなで書いたものは何の苦もなく読める 発音機能のもんだいではない さ ら に 「I Ta Ke Da Ka」 こちらも問題なし な の に 「居丈高」 これはやっぱり読めない 文字の意味するところは分かっている むしろ「意味」に翻弄されて 一体どういうことでしょう? 意味と形と音声と 読むという作業に含まれる複雑な要素 只今 どこかが工事中 ・ ・ ・ 思いだせば5か月前のこと こんなこともありました ReCODEプロトコル開始半年 様々な変化が押し寄せて まるでお祭り騒ぎのような日々 一旦失くしたネットワークを作りなおすとき 脳は結構行き当たりばったりに いろんなところを「試しに」つないでみるようで 途中に瀕死の細胞があってなんだか信号の通りが悪かったりすると えいやあっと迂回路をつくったりするようで さらに意識上に上ってくるまで 何層もの認識レベルを順番に通過してくるようで またまた それぞれの層で適当につないだり切れたりするようで とにかく不思議現象が手を変え品を変え押し寄せて ドキドキしながら、ヒヤヒヤしながら さすがに11か月目ともなれば ダイナミックな変化が始まったころのような大騒ぎは起きなくなったけれど その代わり大き