抗認知症薬とヨロズ : 実録、リバスタッチとの出会いと別れ

コリンエステラーゼ阻害系薬剤、ヨーロッパを中心に中核症状に対する効果に有効性が認められないというデータが出ているのだそうですね。
その結果、保険適用から外される国も出始めていますが、そもそも有効性ってなんなんでしょう?
リバスチグミンと2年間お付き合いをして、その後 約9カ月かけてサヨナラをした ヨロズの実録と考察にお付き合いくださいませ

まずは時系列で

まさか若年性アルツハイマー病だとはおもいもしなかった初診から 2度の入院検査を経て診断、リコードに出会うまでの認知症薬とのお付き合いとその感想、リコードで改善を見せ始めて減薬に踏み切り、試行錯誤しながら卒業するまでのお話

やっぱりアルツハイマー病だったんですね?

2014年1月
ネクタイが結べない!これは脳梗塞?なんだ?なんだ?と神経内科を受診

2014年2月
入院検査、診断確定にいたらず、失語症を伴う高次脳機能障害(アルツハイマー病の疑い)MMSE29 HDS25

記憶障害がなく、主な症状は手指の失行と失語(スムーズに発音できずカミカミ)
MRI画像では異常なし シンチグラフィーで左側頭部に血流の低下あり

2015年8月
再度入院検査、髄液検査のpタウ上昇を証拠として11月 診断確定 リバスタッチ9mg処方 Ch-E阻害剤とのお付き合いスタートです。MMSE26 HDS26

リバスタッチとのお付き合い

2015年12月
リバスタッチ18mgに増量

Dr.「超初期で診断ができたのできっと維持できますよ。お薬で飲み薬、張り薬ありますがどれにします?」「目に見えなかったら飲み忘れとかわかんないから張り薬にします!」と始まったリバスタッチとのおつきあい。当時は真剣に超初期から使ったなら10年単位の維持が可能な「良く効くお薬」だと信じていました。

2016年1月
スクリーニング検査 MMSE26 と維持 HDS27 ほぼ維持 WMS-R 9→12 と大幅に改善

これで仕事も続けられる!かと思ったのもつかの間、職場でのスピードについていけなくなり
2016年3月
退職

2016年9月
MMSE25ほぼ維持 HDS18 崩壊が始まる
以後、面接で明らかに進行が目に見えるためあえて本人にストレスをかける検査をすることなくひたすら処方。リバスタッチの効果はほんの一瞬でしたが、その後も処方はつづきます。処方虚しく、症状はどんどん進み、着替えができなくなる、転倒する、コーヒーメーカーを火にかけるなど事故が起こるようになりました。

リコードと出会って

2017年3月 
リコード(当時のMENDプログラム)に出会い、8月~9月にかけて急激な改善が始まりました。引き続きリバスタッチは使用しています。

あ、落ちてたのね!

2017年11月
順調にできることが増えていく日々、コンサート活動の面接の場でいきなり言葉が出なくなりカミカミになる場面がありました。
どうした!?
これはあせります。このままリコードで一直線に治るかと思うほどに調子が良かった時期です。
その日帰宅して、物干し場にポロリと落ちているパッチを発見。洗濯物を干す時にはがれ落ちたようです。夜、風呂上がりに貼って朝はがれ、午前中は普通でしたから、ジワジワとCh-Eが増えて 午後になって脳内のアセチルコリン不足がおきたと思われます。

この経験は貴重でした。はっきりと霧がかかるほどに、アセチルコリン受容体が減少しているということでしょう。「効いていない(進行にストップがかからない)」のではなく強力に「効いている」のです。

パッチをハサミで

やってみた:その1 細く切り取る

そうやって使用を続けた2年、減薬してみようか?と思ったきっかけは 認識力の回復に伴い、不機嫌な時や暴力的な行動が見られるようになったことです。
アセチルコリン過剰でハイになっているのかも?
「落ちてたのね」事件の経験から シミュレーションして不便にならないぐらいの減薬を、とハサミで細く半周ほど切り取ってみました。
2~3日 たいした変化はありません(つまりハイなまま)
この目分量の加工で少しずつ減らしていくのに何を目安にすればいいのかわからず、挫折してもとに戻しました。

やってみた:その2 夜は半分そして・・・

確認はしていないので確実なことは言えませんが、ハイになっていることから自身のアセチルコリン産生能力があがってきていると推測しました。
負担をかけない減薬のカギは、引き続き産生能力の復活をうながすため、急激なアセチルコリン不足を起こさないでどうやって受容体を再生させるか。アセチルコリンが減ったぞ、との受容体復活スイッチをONにして且つ受容体再生までアセチルコリン枯渇させないこと。
次のチャレンジは 夜間にカットして半分を貼り、朝残りを追加するというものでした。
昼間の意欲や活動が低下していないか、症状の変化は?
どうやらこの作戦は成功しました。ゆるやかな意欲アップが続くまま昼夜の波は受け入れられたようです。

カットあれこれ 組み合わせて減薬


リバスタッチ、パッチ剤の裏紙(?)には10個のエンボスがついています。
これは もともとカットして使用することを想定してつけられたものなのでしょうか?どうなんでしょうね?
そして はがしやすいように少し重ねてセットされています。そのラインでカットするとおおむね4:6に分けられます。

スタート時は 夜50%+昼50%で様子を見て、2週間後から
夜50%+昼40% 計90%
夜40%+昼40% 計80%
夜40%+昼30% 計70%
夜30%+昼30% 計60%
夜30%+昼25% 計55%
夜25%+昼25% 計50%
夜20%+昼25% 計45%
夜20%+昼20% 計40%
夜15%+昼20% 計35%
夜15%+昼15% 計30%
夜10%+昼10% 計20%
夜 ゼロ+昼10% 計10%
夜 ゼロ+昼5%  計5%
卒業!!!

と 約28日ごとに段階的に減薬しました。
どれだけ減らすのが安全か?との目安があったわけではなく、勘と観察と、あとはカットした薬片をどう組み合わせたら無駄が出ないか(みみっちいですが)そしてゴール間近では ちまちま細かいパッチを使いあぐねてエイやあっ!と減らしてしまった感があります。     
インターバルについては、受容体が増えるのに約1カ月との記述をどこかで読んだ?ような??でやってみた結果、やはり そのくらいで集中力、意欲から攻撃性へと波ができるのがわかりました。主人の場合25日では短すぎ、30日では長すぎ。
旅行や本番のための用心として 長めに容量維持した時には 興奮しやすくなってのトラブルなどが起こりました。
減薬でできる段差を緩和するために 抑肝散と低用量シロスタゾールを2~3日組み合わせ、もしもの時のため、処方されるパッチ剤はストックして用心。
そして、減薬を意識し始めてから9カ月、ようやくの卒業となりました。

様子の観察記録には 仕事で使う楽譜ソフトを使って音符に置き換えて・・・これはちょっとした遊びですが、楽器の音を当てはめて自動演奏すると1か月間の変化が耳で聴きとれてなかなか楽しかったです。
調子のよい時は天へ上るような音色、変わらない時は単調なメロディ、重低音が響くときは最悪です(笑)


無事にお別れできて思うこと

卒薬から半年、失行がはげしく いまだに不便から戻ってこれていない状態ですが 昨年の今ごろに比べて、情緒的にも落ち着いたし、意欲、集中力はずっと上がり調子、思考力が随分回復したなと思います。手探りの崖っぷちプロジェクトはたいしたダメージをこうむることなく成功したと言えるでしょう。

薬は効いています!

このプロジェクトの間中、「落ちてたのね」事件 が頭を離れることはありませんでした。
薬を使っていてもしっかり進行しているからと言って「効いてない!」ではなく「効いている!」のです。進行を止める、あるいは脳機能をアップさせる方向ではなく 文字通り「Ch-Eを阻害する」効果は鮮やかに持続しています。
減薬したために増えたCh-Eで分解される以上のアセチルコリンを自前で産生できているのか?そのアセチルコリンをキャッチ、信号伝達ができているのか?慎重に進んでいかなければならないとおもいます。
主人の場合は海馬周辺のダメージが比較的マシだったので、自前アセチルコリン量の復活もうまくいったのだと思います。場合によってはもっとゆっくり、じわじわと進むべきかもしれません。

Ch-E阻害剤は必要ですか?

不必要だという気は全くありません。現在使っているなら「効いている」ことをどうぞ忘れないで。「効いてない」「効いてないからやめる」と短絡的に考えないでいただきたいです。

これから使用してみようか?という初期の方、もしもリコードもやってみようと思うならリコードでの逆転を狙える可能性がとても高いです。わざわざ危ない橋を渡りながらの減薬というプロジェクトを背負い込む必要はないのではありませんか?

ちょっと苦笑したこと

さて、無事に卒薬できて1か月、大学病院へ定期健診に行きました。Dr.はリコードを応援する、という気は全くないけれど、患者と家族が前向きに生きることへは共感してくださり、情報や、研究協力という形での検査などを提案してくださる方です。
筋トレでたくましく変貌した主人の相変わらずの元気そうな姿を見ていただいた後、事後報告ですが・・・とリバスタッチ卒薬と、もう処方はいらないというお願いをしたところ、「あら、やめちゃったんですか?他にもお薬ありますよ、お出ししましょうか?」とポーカーフェイスでおっしゃいました。
・・・・
あの笑顔と言葉の意味するところはいまだによくわかりません。

インフォメーション

RECODEプロトコルに必要なものは 毎日根気よくつづけること。どんなにつらくなっても信じること。身体と命を守るための当たり前の行動だから 必ず良い反応があります。主体は本人、そして支える家族。

実行者、回復者が増えてくることを望んでいますが、中途半端な実行は危険なこともありますから、しっかりとしらべていただきたいと思います。





まずは「アルツハイマー病の真実と終焉」をお取り寄せしてみましょう。

【重要!!】
リコード部の黒沢うにさんがまとめてくださいました


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私たちよりももっと大きく改善する可能性のある方が大勢いると思っています。
主人は改善が難しいと言われる型ですが 私たちはあきらめていません。



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主人への取り組みをベースにリコード目線で音楽療法を編み上げました。リラクゼーション&フィジカルトレーニングに音楽を組み合わせ個人仕様でお手伝いします。幼児からシルバーまで!ヴァイオリン・ピアノ・ヴォーカル 楽しく学ぶならここ /京都 よろず音楽塾

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