メチレーションによる解毒:動かないものを動かす(その1)
久しぶりの投稿です。
ヌートリジェノミクス方面へはっきりと舵を切って、1年と10か月が過ぎました。
ずっと抱えてきたリコーダーとして深刻な疑問、「リコードでは改善する人と悪化してしまう人がいる!なぜ!?」
2年と2か月前、偶然の出会いでその謎を見事に解いてくれたヌートリジェノミクス。そして勉強期間を経て、思い切ってプロトコルを開始。進めるにしたがって想像もしていなかった状態へとつれていかれ、今に至ります。
現在、突然遊離した高レベルのヒ素との闘いが一段落してしばらく休息中。
動かなかったメチレーション回路が動き始める、動かなかった毒素が動き始める。メチレーションによる解毒で何が起こるか、3型アルツハイマー病が治癒する可能性はあるのか、旅は続きます。
シリーズ一覧
メチレーションって何?
ヨロズが現在取り組んでいるヌートリジェノミクスでは、膨大な代謝経路のうち、メチル基を含む基質から利用できる形態のメチル基(CH3)を生み出す一連の代謝サイクルに注目します。この時計の歯車が組み合わさって回転するように、メチル基を受け渡ししながら連続して起こる(1秒間に10億回以上!)一連の生化学的な反応のことをメチレーションと呼んでいます。
イヤ、だからどういうことか?って?
ヨロズ的ざっくり解釈
たっぷりATPとザクザクSAMeを生み出して、身体に満たす反応をメチレーションと呼ぶ
ちょっとざっくり過ぎですけどね、大事なとこはここだと思ってます。
たっぷりATPは何するの?
ATP(アデノシル-3-リン酸)はエネルギーパックです。生き続けるためにはエネルギーがいる。なにをするにもエネルギーがいる。動くことだけでなく、体温を維持するためにも、消化活動や、精神活動にも。そして、メチレーションサイクルを回すためにもATPが随所で必要です。
ザクザクSAMeは何するの?
SAMeは生き続ける生体のバランスを維持します。メチル基がなければ始まらない反応を起こすためにメチル基を運んで渡します(メチル基供与)
メチル基は何をするか?
アレルギー反応を起こりにくくし、遺伝子にくっついて(遺伝子修飾)好ましくない遺伝子の発現を抑えます。DNAやRNAの合成を速やかにし、また細胞膜の流動性を維持して細胞をプルプルにします。神経伝達物質の代謝にかかわって睡眠や学習や精神の安定を調節します。SAMeを生み出すメチレーションサイクルを回し、さらに多くのSAMeを生み出していきます。メチレーションサイクルが回り続けることで、正常な解毒能が発揮され、ホルモンのバランスが整い、脂質の代謝が正常になりetc...
こりゃまあ、メチレーションサイクルが正常に動いてないと大変なことになりそうですね。
正常なメチレーションサイクルがたっぷりATPとザクザクSAMeを生み出し、ATPとSAMeを利用してさらにメチレーションサイクルが回っていくことで維持される生体のシステム。これを無視して根本的改善は望めそうもありません。解毒だってうまくいかない。
リコードをはじめ多くの栄養療法プロトコルが、ビタミンB12の摂取を推奨して「メチル化」を狙うのもうなずけるのですが、さて、その方法として、活性型のビタミンB12であるメチルコバラミンの摂取でいいのか?そしていきなりメチレーションサイクルを動かすことにアプローチするのが安全なのかというと、どうもそうではなさそうです。
動かなかったメチレーションサイクル
実際、主人の場合、リコードでメチレーションサイクルは動きませんでした。正確には一部がちょっとだけ動いて止まってしまったようです。そして、そのためにATPとリチウムの深刻な枯渇状態を起こしてしまった。そうなると事態はますます厄介になります。
「ごはん・すいみん・うんどう・おふろ」をとことん頑張って、大量のサプリメントをとり、グルタチオンの点滴にかよって解毒もやってるつもりの2年間が、なぜ見事な空振りで、大量の毒素を排出できずにため込んだままだったのか。振り返りレポートシリーズ の記事たちで、過去の検査結果を読み解きながらじっくりと考察しましたので興味のある方はご覧ください。
遺伝子の個性とメチレーション
代謝が順調に進みメチレーションが正常に動いていくためには、もとになる栄養が足りていて、ビタミンやミネラルがきちんと確保されていることと、回路上で代謝にかかわる種々の酵素の活性状態のバランスがとれていることが必要です。酵素を作ることが得意、あるいは不得意というのは遺伝子の変異によってある程度決まっています。つまり、だれしも得意と不得意があり、そんな代謝の個性は遺伝子の個性というわけです。
個性は絶妙なバランスで「らしさ」となっています。もともとメチレーションを回すのが得意ではない場合でも不得意なりに全体のつじつま合わせをしてゆっくりとやっています。そうやって生きて動けている。大切なことだと思います。
そこへ、活性型ビタミンB12であるメチルコバラミンを投入するのは、メチレーション回路の一部分だけ、メチオニン回路にいきなり喝入れするようなものなので、ゆるゆると動いてる状態の場合は、ほぼ間違いなくバランスを崩します。
アルツハイマー病視点からの偏った感覚なので、一般的にはメチルコバラミンが具合よく効く人は多いのかもしれませんが、これまでの経験からの感覚値で、この「喝」でブンブンメチレーションが動く人はほんの少し(ブンブン動くのがいいわけではなく、これ、アルツハイマー病の場合はオソロシイことが起こります)だけのようです。おそるおそる動き始める人が大半で、そのうちの半分以上は主人のように途中で不具合を起こして止まってしまう。そして「喝」そのものを受け入れられない人がまた少し存在するような気がします。
個人仕様でメチレーション回路を動かす
メチレーション回路が動かない原因が遺伝子だというのなら、絶望じゃないか?
いえ、いえ、そんなことはありません。2年の間どんなに頑張っても動かなかった主人のメチレーション回路は、今、ちゃんと動いています。
メチレーション関連遺伝子30ポイントのうち15のポイントに変異があり、そのうち13のポイントがメチルコバラミンの使用に関係する場所に集まっています。そしてATPも不足しがち。きっと解毒を犠牲にして活動エネルギーにすることでこれまで生活できてきたのでしょう。60年分の毒素が蓄積していても不思議じゃない。毒素もメチレーションを止めてしまう原因になるので年齢を重ねるにつれてさらに停滞が厳しくなってきたと思われます。
いやはや、まことに困難なパターンです。
3か月かけてミネラルバランスを整えて、そこから半年、活動が苦手な酵素たちにエールを送り、エネルギーの補給に努め、今やメチルコバラミンもきちんと利用できてちゃんと動くようになったのです。個人仕様で丁寧なケアをしてけば必ずバランスよくうごくってほんとうだったんだ、とけっこう明るい気持ちでいます。
動かなかったものが動くとどうなるか
「解毒にはメチレーション」ほんとに何回もお目にかかった文言ですが、体験した解毒ワールドはそれまでイメージしていたのとあまりにも違い過ぎて、「あ、そういうことか」と納得するのにけっこう時間がかかりました。まだ、道半ば。ひょっとしたらそろそろ限界で、この先の景色を見ることなくリタイヤかもしれませんが、ここまで見てきたことのレポートを続けていきます。
インフォメーション
Facebookグループ 何ぴともアルツハイマー病で死ぬなかれ! ではヨロズのヌートリジェノミクスNOWを主にライヴで発信中。
ヌートリジェノミクスの第1歩
メチレーション関連遺伝子検査↓こちらです
23andme の遺伝子検査を検討なさっておられるなら、こちらをおススメします。あとあととても役に立ちます。
日本語サポート付き はこちら
なんでこんなにお値段が!?ってほどの違いがありますが、
88ページのガイドブック
247ページの遺伝子別 対応の手引き
63ページのそれに対する解説
検査結果に対する解析、アドヴァイス、すべて日本語でサポートなしで乗り切るのはかなりの根性がいるものかと思われます。
経済的に苦しいヨロズは可能な限り英語で頑張ります。
ヌートリジェノミクスは まずこちらの本から
Amyプロトコルの日本語による全面サポートはこちらです
YOROZUが運営するFacebookグループです
ヨロズオリジナルグッズ
闘病7年目の精神世界を描く奇跡のアルバム「今吾誦(いまあじゅ)Image san nom」
CD \1,800 楽譜¥2,200+送料 お問い合わせください
CD「おかえりなさい」2020年リマスター版
¥1000+送料 お問い合わせください
デジタル音源ダウンロードはここから
オリジナルリコードソング3曲は必聴!全曲試聴もできます
Youtubeチャンネルにリハビリの様子が時系列でならんでいますYOROZU×YOROZU
生活視点 生身で体当たりのブログはこちらです~そのまんまでいいよ&ゆっくりしいや~こちらもよろしくお願いします
YOROZU×YOROZU激喋り「YYJournal~長田の視点」「夫が若年性認知症!どうしよう(難病克服とは)」
コメント
コメントを投稿