プロトコルがもたらす変化(後編):尻尾をかんだ蛇最終章(その6)
シリーズ第6話
メチレーションケアによって引き起こされる毒性物質のバーストとその後の小さな回復を3回くりかえしたのちにコロナ罹患。そしてやってきた第四のバーストを越えて果たしてDETOXは「成功」したのか?現れ始めた本質的な回復(のように見える)事象について見ていきます。
シリーズ記事
DETOX成功と判断するために
2023年にコロナに罹患して危篤状態になったところから生還したものの、このイヴェントは病状的にもプロトコル的にも断絶を作ってしまい、リハビリによる物理的アプローチとその成果とも混ざりプロトコル成功による「回復」の判断をとても難しくしてしまっています。
リハビリはなくてはならない刺激ですがⅢ型アルツハイマー病おいてはどれだけリハビリを重ねようとも毒性物質のダイレクトアタックにより死への下り坂へと引き込まれていくことは自明。対抗するためにメチレーションを使って毒性物質の負荷を下げる、下げられた成果としてシナプスの再編成が始まり神経の再生が起きてくる。。。と言ったシナリオなのですが、入院生活で失っていた機能の自然な復帰とどう切り分けるか。
コロナ罹患から3年半ばかりの時間が経ち、退院時を起点にすればほぼすべての項目で改善が見られるのですが、その中からコロナ罹患直前(第三のバーストを越えた後)のレベルと比較して改善がみられるものを中心に見ていきます。
言語・コミュニケーションの改善
意味性失語
発語がないので判断に迷うところですが言葉の意味を聞き取ることは2021年の第二のバースト時あたりからかなり困難で、「立って」「座って」「口あけて」などが通じなくなり入浴や食事、サプリメントの摂取に大いに不便をしていました。第四のバースト以後、伝達がスムーズになっています。音声で聞き取るよりも雰囲気で感じ取っているのかもしれませんが「感じ取って判断して行動する」という連携がうまくいき始めていることは間違いありません。
発語
「はい?」や「はあ、」などかろうじて残っていた発語はコロナ罹患で完全に失われました。発声もままならず叫び声をあげる状態が長く続いていたのですが「ふん」「はあっ」「おいぇよよよ」「いやああ」など意志を感じる発声が安定して現れ始めています。聞き取れる単語が現れるかが発語の中枢回復を知るための観察ポイントだと思っています。
リアクション
話しかけられたときに視線で反応する、顔を向ける、頷く。首の筋肉の随意性には問題があり自然さに欠けるものではあるけれど。2022年には運動の問題というよりもコミュニケーション意欲の欠如で反応が出ない状態でした。身体的不便を圧してリアクションを出すのは意欲の回復と理解しています。つい先日は初対面のデイケア職員さんや療法士さんに対しても鑑別可能レベルのリアクションを出すことができたという話です。
中枢的な機能改善
嚥下反射
コロナ罹患前の2022年の時点で嚥下の低下が気になり機能維持のST訓練を入れようかと思案していました。入院の間に嚥下反射なし、禁食、胃瘻造設とアルツハイマー病における不可逆的な進行がついに来たように見えたのですが、退院直後からの訓練の結果、約5か月で普通食に復帰。使用しないことで忘れていた状態だと思われ、さらに第四のバースト以後は喉の反射の回復が目覚ましく現在では完全に2022年時点のレベルを超えています。(餅もOK)
睡眠時無呼吸症候群(中枢性低呼吸)
第四のバーストを越えて以来驚きの改善。睡眠時無呼吸症の診断はアルツハイマー病以前にさかのぼり診断以来全期間C-pup治療をしています。睡眠時無呼吸症とアルツハイマー病の関係については近年注目されるようになっています。
9年前にこんな記事を書いていましたね。
そして最近なのですがC-pupに残っている記録とバーストとを突き合わせてみてひょっとして中枢への毒性物質の負荷が関係しているのかも、とひそかに思っています。研究してみようという方はおられますか?データ提供しますよ。きっとクリニックのカルテに残っているはずです。今回自宅にあるファイルを探したのですが患者側には断片しか渡してもらっていなかったようで少し残念。時々あるんですよね、こんなことまで知らなくていいでしょ的なのが。「問題ないですね~」と血液検査の結果表もわたしてもらえないでスルーされちゃうことまであります。ああ、もったいない。私は必ずもぎ取って細かいところまで解析・分析、食生活の見直しなどに使っています。
さて、かろうじて手元にあったものから拾ったヒ素バースト(第二のバースト)直前2021年7月の記録です。
この時のAHIは8.0 中枢型が2.1というのは脳梗塞経験者並みの数値ですね。中枢にダメージを食らっています。
タリウムショック真っ最中の記録は見つからず、と探してみると、あった!
2022年2月 AHI 35.2!! 半年前の5倍近くに跳ね上がっています。
そしてこちらは2022年11月の記録。タリウムショックの第三のバーストから約1年後です。中枢型無呼吸が2021年時の2倍以上。この時のAHIは19.0です。タリウムショックの最中にはどんな数字をたたき出していてのか。ここでは若干落ち着いていますがバースト直前の8.0 に比べればまだ高い。
と、ここまでがコロナ罹患前の話。
2025年、第四のバーストを越えて「あれ?寝息がやけに穏やかではないか?」と気づき、デバイスの記録をチェックするようになりました。往診Dr.はデータに触れることすらしない。もう、自分でチェックするからいいや。全期間のデータが残ってて排毒レベルと突き合わせできたら面白かったのになと思いますがいまさら掘るのも面倒。
SNSをメモ代わりにしてアップしたものを確認すると2025年5月
AHI 9.0
AI 8.4
Cn.AI 2.9
ほぼバースト期間に突入する直前と同じ感じですね。
そして現在、2026年4月。AHIは4.2です。あんまり驚いたので機械の故障を疑ってチェックしてもらいましたが機械的には問題なくて、もう、これは睡眠時無呼吸症治っちゃったレベルですね。中枢性、閉塞性ともに0.0の日もあります。
とはいえ、またいつ毒性物質の噴出があるかもしれない。毒性物質と無呼吸が関係あるのであれば治療継続が安全なのでもう2~3年の間はこのままでと思ってます。Dr.的には何の指摘もなくて、つまり保険によるC-pupの処方は続いています。
代謝と免疫
入院中はかなりバラバラになっていた各チェック項目は食事できれいにコントロールできています。退院から10か月、管理栄養士さんも栄養でここまで鮮やかな成果って出るもんなんだと驚いた改善。調整しながら私も驚いた。
代謝を邪魔していた毒性物質の負荷がさがったことによるのなら素晴らしいし、今後の回復への基礎体力となることでしょう。
加えて、栄養の下支えは数値で見えるというジャンル以外の
「そこ、回復してくるんやあ」と言ったポイントが関連しているように思います。
サプリメント&栄養のバカ効き
いやはや、これは何が起きた?のレベルです。これまでも「認知症に効く」という話を見つければ少々お高いサプリメントであっても購入して少なくとも半年間ぐらいはワクワクと続けたものですが、見事に何にも効かなかった。くっそ高い。レビューは釣りやったんか(怒)
今、それらが軒並みメキメキ効能を示して驚いています。代謝のそこここで毒性物質が邪魔していたということでしょうか。
続けて摂取できたらどんどんQOL上がるんだろうか?もしかしたらアレもコレも効果出るかも...あの時効かなかったお高いサプリメント。削れるサプリメント(そんなものはない)を削れば買える?お財布と相談?とても悩んでいます。
皮膚と頭髪
これは見た目にあきらか。写真を貼ります。
2022年 タリウムショック中
2026年
4年経過して白髪はずいぶん増えましたがM字額のどんつきの位置と前髪中央部分(ここには傷があり完全に位置の確認ができます)の前進が見られます。脱毛剤でもあるタリウムバースト後に毛根が復活して生えてくるだなんて予期しなかったけれどちょっとクスッとする事象。
加えて肌のキメ、自然な血色の良さ。全身的に見ても「健康そうだな」と思えるツヤツヤお肌になったのはDETOXの成功によって「死への不可逆的な下り坂」から逃れられたのではないかと感じられるポイントです。
DETOX成功と言える日
上に見たポイントは回復が顕著な部分だけですがコロナ罹患で多くを失ったところを起点とすると全ての項目がゆっくりと回復しています。
これまで6年以上の時間をかけて4回プラスαのバーストを超えてきたことで、沈着・蓄積の毒性物質による負荷はかなり下げられているはず、下げられたと理解したい。そこに訪れている回復は本質的なものだと思いたいのてすが、真相はどうなのでしょうか。
ブログ内で繰り返してきたように沈着してしまった毒性物質は組織をすりつぶしでもしない限り検出はできないし曝露の評価のしようがないわけですからバイオケミカル検査で推測することはできても「きれいに排毒できました」という日は来ないでしょう。
診断から10年以上の歳月をかけて機能低下をきたしてきたので、ここで折り返し、今後10年を超えてアルツハイマー病の進行で命を落とすことがない、今のレベルかそれ以上が維持できる、ならば成功したと言ってよいのではないかな思っています。遠い話です。
現在、全身的に正しい反射が出ないので全ての動作が困難です。徐々に表情を取り戻しているとはいえ自然な表情筋の動きはありません。加えて反射としての正しい発声、つまり声を立てて笑える日が来たらDETOXは成功したんだなとホッと胸をなでおろしていいのかもしれません。
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